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ボクの辛いもの好きは相当なもので、カプサイシン的・サンショ的・ワサビ的といったあらゆる種類のHotFoodに対して、それこそ病的な愛情を注いできました。そして「インド人がビックリしてもボクは動じない」と、どんなに辛い料理でもボクは平気だ、と自負していました。

しかしこの『わさび定食』によって、そんなプライドが木っ端みじんにされてしまったのです。




【ちっぽけな自尊心を打ち砕いた わさび定食】




それほど『ワサビ定食』は強烈でした。一口食べたとたん、本気で暴れだしたくなるくらいの衝撃が、ボクの脳みそを襲ったのです。しばらくの間、まるで昭和のアニメのように、ジタバタしたり悶えたりしていたと思います。

かなり恥ずかしい姿だったと思いますが、それ以上に『観光客相手の普通のご当地料理』にこんなにやられてしまったことが、耐えられないくらいショックでした。だって『辛さに強い』というのが、ほとんど唯一のボクの自慢だったのですから。

そのときボクは、こう思ったのです。 そもそもこの『ワサビ定食』は『ワサビを使った料理』と呼べるのだろうかと。

【負け惜しみの後にようやく理解できた奥深さ】


例えば、ブータンでは『唐辛子を野菜代わりに食べる』という風習があります。しかしそんなブータンでも『唐辛子を牛乳で煮て、それにチーズをかけて食べる』と いう食べ方をしています。つまりそれは『唐辛子を使った料理』なんです。

でもこの『ワサビ定食』では『ワサビそのものを、そのまま、ご飯に乗せて食べるだけ』なのです。太陽の光を受けキラキラと輝く伊豆の山葵田で、丁寧に愛情を込めて作られた高級なワサビをこれでもかというぐらい 摩り下ろし、それを『どっかーん』とご飯に乗せて食べるだけなのです。

はたしてこれって『わさびを使った料理』と呼べるのでしょうか? ボクはそんな風なことを考えていました。ま、負け惜しみですが。。。

しかし徐々にですが、今まで『破壊的にツーンとするだけ』だと思っていた『わさび定食』の辛さの中に、清らかな爽やかさや、ほんのりとした甘さを感じ取れるようになってきたのです。

例えて言うなら、ワサビの突き抜ける辛さと、ほんのりとした甘さの中に、時に情熱的に時に切なくかき鳴らすアコースティックギターのサウンドを、ボクは感じはじめたのです。 そう考えると、ワサビとともに食べる米のご飯は、まるで力強く素朴なボーカルのようではありませんか。そして、刻んだ海苔の存在こそ、まさに自由気ままなハーモニカの音色なのです。

シンプルなこの『ワサビ定食』の中に、ボクはまるで『ボブディランのファーストアルバム』のような世界を感じ取るようになっていきました。これはボクにおける『魂の革命』に他なりません。

ボクはまだ『ワサビ定食』を語りきれるところまで行っていません。まだまだこの道を歩み始めたばかりなのです。 でも、いつかはこの世界を完全に自分の中に取り込みたいと思っています。そして、そんな『ワサビ定食』と出会えたことを、ボクは神に感謝しています。

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上の文章は『ワサビ定食』を食べた直ぐ後に書いた文章なのですが、 今、読み返すと、その時のボクの脳みそが『ワサビによってカナリやられていた』ということが良く判ります・・・。


この山葵がこの料理のメインなのです



わさびの国のキャラクター

参考サイト:わさび[伊豆市の特産物](伊豆市役所産業部観光商工課)
Wasabi as Special products of Izu-city


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