【日本のソースカツ丼のルーツと言われている】

ソースカツ丼におけるボクの持論は「日本におけるソースカツ丼の系譜は決して一本ではなく、複数のルーツが独立して存在する」というものだ。

しかし一般的にはこの『福井流のソースカツ丼』(『ヨーロッパ亭』のソースカツ丼)が日本のソースカツ丼の発端と言われており、それはそれで「いいんじゃないの」というボクは 思っている。実際に、日本で最も古くソースカツ丼を世に出しのは『ヨーロッパ亭』の創始者である高畠増太郎氏であるのだから。

そして、この『福井流のソースカツ丼』は、安達太良地方や前橋地方のそれとは異なり、洋食風の『レトロモダン』を感じさせる料理であり、ボクの大好物であることもまた事実。

今回は、ちょこっとこの『福井流ソースカツ丼』を紹介します♪


【ソースカツ丼が福井県のご当地グルメになった理由】

大正2年に東京・早稲田に高畠増太郎氏が開いた『ヨーロッパ亭』で出されていた、ドイツ料理『シュニッツェル風カツレツ』を和風アレンジしたものが、この『福井流ソースカツ丼』の源流だ。

上にも述べたように、日本のソースカツ丼のルーツは一本ではない、というのがボクの持論だが、それでもこの『ヨーロッパ亭』のソースカツ丼が、どうやら日本最古であるのは 間違いないようだ。

その『ヨーロッパ亭』が関東大震災で被災したため、高畠氏が故郷の福井に戻り、そこで『ヨーロッパ亭』を再開したというのが、『ソースカツ丼』が福井県のご当地グルメになった経緯というわけ。

つまり日本の洋食文化の黎明期から続く由緒ある料理で、 昨今のB級グルメブームとは一線を隔す骨太ご当地グルメなのですぞ。


【福井流ソースカツ丼は他のソースカツ丼とは大きく違う】

ドイツ料理をツールに持つ、福井流ソースカツ丼の王道である『ヨーロパ亭』の ソースカツ丼は、一般的な「トンカツにソースをかけてドンブリ飯の上にのせた料理」とはかなり異なる。

上の写真通り、見た目も『トンカツ乗せご飯』とは違いますし、『ソース』と言っても、いわゆる『トンカツソース』とは全く別物だ。

通常のソースカツ丼が『定食屋の味』とすると、ヨーロッパ亭のソースカツ丼は『洋食屋の味』なのだ。お店のサイトを見ると“薄くスライスした上等のロース・モモ肉を、目の細かな特製パン粉にまぶし、ラード・ヘッドでカラリと揚げたカツを、熱々のうちに ウスターソースをベースに各種の香辛料を加えた秘伝のタレにつけ、熱いご飯にタレをまぶした上にのせたカツ丼です”とある。

『ラード・ヘッド』とは「豚の脂=ラード」と「牛の脂=ヘッド」とのブレンドということか? その辺のコダワリもさすが老舗の料理屋なのだ。

これは『前橋流』、詳しくはコチラ。

これは『安達太良流』、詳しくはコチラ。