埼玉県の小川町は1300年以上も続く和紙生産の街です。「細川紙」というブランド名があり、楮(こうぞ)だけを使用した昔ながらの製法で「重要無形文化財」の指定も受けているのだとか。
和紙を使った民芸品はもちろん、地元の酒のラベルにまで和紙が使われているものもあり、その本気度がうかがわれます。
川越街道増にある「道の駅おがわまち」は、上の写真のような「巨大な紙漉きガール」のオブジェがそびえたち、ほぼ毎日、紙漉き体験ができ、さらにたくさんの和紙を使った民芸品が販売されているのですよ。
「道の駅に行くためだけのドライブ」としては最高の目的地だと思いませんか♪
軒先に不通に「楮(こうぞ=和紙の原料)」が置かれているところが、さすが小川町です。
和紙で作られた灯篭。和紙を通した輝きというのは、実になごませてくれますねぇ。ちょっとお高いけど、小さめのヤツを買って、自宅呑みのお供にしたいです。
ここで紙漉き体験ができます。一人1000円で、出来上がった和紙は別料金(300円だったかな)で自宅に送付してくれるのです。
紙漉き体験は先生(写真の向こう側)と対面で一緒に「すけた」で紙を漉いていきます。「す」とは「簾のような部分」で、「けた」とはその枠を指す言葉だそうです。
3回「すけた」でドロドロの原材料を漉すとこんな感じになります。ドロドロは「楮の皮」を重曹などで煮て、その後叩いてつぶし、さらにカスなどを丁寧に手で取り除いたものに、「トロロアオイ」の根をすりおろした汁を混ぜたものだそうです。
漉いた紙に花びらなどを乗せて模様を作ります。その上にもう一度、薄く漉いた紙を乗せて乾燥させるというわけです。乾燥させたものは、別途、自宅まで郵送してくれるというシステムです♪
和紙の販売所もあります。和紙で作った魔女は実にスバラシイですねぇ。こういうものを作れるようになりたいものです。
和紙細工だけでなく、和紙シートも販売しています。美大生らしき人が創作物の材料に買っていく姿もありました。
小川町には「武蔵鶴酒造」「帝松 松岡醸造」「武蔵鶴」という3つの蔵元があります。特に興味を引いたのが「埼玉県のオリジナル酒米」である「さけ武蔵」を使った酒です。有名な山田錦ではなくあえて「地元オリジナルの米」を使うことに、地元のプライドを感じますねぇ。
売店には「酒のあて」になりそうなものもたくさん販売されていました! こりゃ呑みすぎちゃうよなぁ♪
紅白歌合戦にも出場されたという岩本公水さん。秋田県出身ですが「埼玉伝統工芸会館PR大使」をされているらしいです。このへんの経緯はよくわかりませんでした♪
道の駅おがわまちにも地元銘柄はたくさん販売されていましたが、川越街道をちょっと北上した(車で5分ちょい)小川町駅近くには、地元酒造の直売店もあります。写真は「武蔵鶴」さん。いろいろな種類のお酒があるので、興味がある人はちょっとだけ足を延ばして、酒蔵で買うのもおすすめ。
これが購入した「帝松」の「純米 翠」。埼玉県オリジナルの酒米である「さけ武蔵」を100%使用した、まさに「Theさいたま」の酒。「フルーティーで口当たり良い」なんていう、調子こいた酒なんかじゃなく「ガツンとくる」豊潤な酒です。
「さけ武蔵」の酒を呑んだのはこれが初めてなので、当然まだ語るほどではないのですが、先にも書いたようガツンくる酒で(一般的には「コクがあり、日本酒ぽさが強い」というのかな)、しょっぱい系の肴にすごく合う酒だと思います。これは良いものを見つけたって感じですねぇ♪
埼玉県は秩父地方などの「蕎麦圏」と、「すったて」で有名な川島地や、加須などの「うどん圏」とがありますねぇ。小川町は「7:3」で「うどん圏」かな、というのがボクの感想です。
この日は売切れでしたが「カレーうどん」にも興味がありますねぇ。田舎風味のカレーだったら良いなぁと、次のときの楽しみにします。
うどんの色に注目。「轢きぐるみの蕎麦」は有名ですが、どうやら「轢きぐるみのうどん」のようです。いわゆる「ツルツル・シコシ系」ではなく、茹で方も固めで、かなり食べ応え感があるうどんでした。同じ埼玉のうどんでも、前述した「川島」「加須」とは全くことなる触感です。このあたりの地域性が面白んですよねぇ。
小川町はどうやら豆腐も推しているようです。地元の味噌を添えた冷ややっこなんてのも、良いアテになりそうですねぇ。
こちらは駅前で見つけた「おからドーナッツ」の店。コーヒーシュガーというのを買ってみましたが、軽い触感で甘さ控えめ、辛党のボクにも合う味でした。
どらやきの皮だけが販売されていましたが、これがかなりの人気で、あっという間に売り切れてしまいました。はちみつとかバターを塗って食べるのだそうですが、甘×甘の組み合わせは、ボクはチョット・・・・。そのままでウイスキーのあてとかにはどうだろうか?
道の駅から小川町駅方面に行く途中で見つけた「小川コロッケ」を販売しているお肉屋さん。この看板は実に良いなぁ。見つけたら絶対に入るよなぁ。
小川コロッケはカレー味。おそらくS&Bのカレー粉かな? スパイシーとかインド風とかではないけど、尖がった辛さの、ボクにとっては懐かしい味でした。
実は後日、電車で来て入ってみました。晩酌セットなるものがありましたが、唐揚げが付いているらしいので、それではなくて、普通に「武蔵鶴」と味噌煮込みのモツ煮を頼みました。突き出しのきんぴらが結構美味しかったのと、武蔵鶴が思った以上に辛口で、モツ煮に合っていたのが嬉しかったです。
この辺はうなぎも産地らしいですねぇ。いろんなところに「うなぎ」の看板を見つけられます。特にこの店は、老舗風味がとても良いですねぇ。ボクにはちょっとブルジョワ風味が強いようですけど♪
埼玉地方の天婦羅と言えば、ボク的には芋を想像しますが、売りはなんなのでしょうか? 食べたい呑みたいという人にはおススメかも。
場末感が最高のスナック。残念ながら例の流行り病のせいで、当分は休業中とのこと。
実は一番入ってみたかったのがこの店。17時開店なので昼呑みができなかったのが残念。サイトで調べてもかなり良い店のようです。
ブルジョワ感が凄くて、ボクには写真を撮るだけのお店かな♪ 結婚式の二次会とか、お葬式とか、そういう時しか行けないよな。ブルジョワ系の人と仲良くなって連れて行ってもらいたい♪