立山は「神々が宿る山」として、富士山と白山とともに「日本三霊山」の一つに数えられていますが、実は神々だけでなく立山には地獄に対する信仰も盛んで、地獄と極楽とを共に信仰する「立山信仰」というものがあるのです! この「立山信仰」は江戸時代にはとても流行ったらしいですよ。
この興味深い「立山信仰」について詳しく展示している「立山博物館」という施設を、2019年7月に訪れたときは「立山ふしぎ大発見!?」という企画展が開催されていたのですが、そこでボクは「クタベ」という謎の存在と出会ってしまったのです!
立山信仰を表した「立山曼荼羅」の一部です。
「展示館」は世界的な建築家、磯崎新氏の設計で、立山黒部アルペンルートの「雪の大谷」をイメージして設計されているとのことです。
螺旋状の階段が上部へと続く吹き抜けは「インスタ映えするスポット」となっているようですよ♪
「くたべ」とは富山県の立山地方で信仰されている霊獣で、疫病の流行を予言すると言われており、疾病退散を願う御守りとしても信仰されているようです。
そんな有益な能力を持ちながら、その姿はというとかなりユーモラスなんですよねぇ。 そんなところも「くたべ」の大きな魅力のひとつなんです!
漢字表記の「クタベ」。人間の顔に獣の身体。胴体に「目」があるのが特徴です。
多分「クタベ」の「駄洒落バージョン」だと思う「スカ屁」。自分で鼻をつまんでいるところがギャグそのもの♪
「クタベ」の姿を見ると「疫病にかからない」というのが、彼をモノノケではなく霊獣と呼んでいる所以なのだろうなぁ。
こちらは「クタヘ」という表記。品のある女性の顔にシンプルな身体。なんとなく「目」のようなものが背中にある。
今回の企画展「立山ふしぎ大発見!?」のマスコットの「クタベ」が彼。このあたりのセンスが立山博物館の魅力なんだなぁ。
立山博物館は、この「展示館」と、街外れの「おんば堂基壇」に隣接して建設された「遙望館」とで成り立っています。
この二つの建物の間には、「宿坊」「えんま堂」「布橋」といった立山信仰にまつわる遺物があり、これらを巡ることによって、立山信仰の世界を立体的に体感できるようになっているようです。立山最高♪