真夏の日差しの中でのこの人ごみです。とにかく凄い熱気でした。(2019年8月15日)
毎年メディアを賑わす「終戦記念日の靖国神社」。出兵され命を落とされた方々を祀るということは、どの国においても当たり前に行われていることなのですが、我が国の場合、敗戦、戦後の左翼化、A級戦犯合祀問題などが絡み合い、様々な物議が絶えません。
終戦記念日にはとても多くの人が参拝されますが、加えて靖国神社にネガティブな意見を持った方々もたくさん訪れることになります。真夏の時期ですので、人ごみと暑さがニガテなボクは、自称 愛国者にも関わらず、過去数回しかこの日に参拝したことはありませんでした。平日はたまに立ち寄るのですが(特に遊就館や、境内の食堂は、とても素晴らしいと思います)、終戦記念日の参拝は10年ぐらいしていなかったような気がします。
ですが、昨今の緊迫した対韓国や対北朝鮮、対中国情勢や憲法改正の動きなどで、なんとなく国防・平和という意識が高まってきたことも受けて、2019年8月15日には平日ですが休みを取り、朝から靖国神社に参拝に行ってきたわけです。
憲法改正についての講演。講演者も丁寧な言葉遣いでしたし、参加者もとても礼儀正しく拝聴されていました。
ゲシュタポと旧日本軍の軍服の方々がドイツ語で外国人にプレゼンをしていました。かなり違和感を感じましたが、こういう情景も終戦記念日の靖国神社ではよく見られる風景のようです・・・。
九段下駅からの道筋。海外の方々もたくさんいました。
ウイグルにおける強制収容所問題を説明する方々も。
体力が落ち、あまり汗をかきすぎると痛風発作の恐れがあるボクとしては、お昼前には靖国神社を後にして、靖国通りを挟んだ反対側を九段下坂を少し降った場所にある「昭和館」に入りました。
終戦記念日だからなのかこの日は入場料が無料。ここはクーラーも効いているし、ソファーもあるし、飲み物の自販機もあるし、都内有数の「営業マンのサボり場」としても有名な場所なのです♪
終戦記念日に合わせてか、戦中戦後をテーマにした特別展示がありました。
昭和初期の一版的な家庭の風景。ボクの幼少の頃も似たような雰囲気は残っていましたねぇ。
昭和初期は戦中戦後の時期。防空頭巾と竹やりと空襲警報発令中のノボリ、初期の「サザエさん」もこんな雰囲気でしたねぇ。
当時の一般的な食事。現在のボクの食卓よりもある意味、バランスが取れたメニューです。木製の「おひつ」が嬉しいですね、欲しくなってしまいました。
5階には視聴覚室があり、昭和の映像や歌謡曲だけでなく、玉音放送までが聴けます。美空ひばりさんのデビュー曲が「河童ブギウギ」だと知り、当然、聴いてみましたよ♪
こうの史代さんのイラストがいくつも展示されていましたが、この絵を見たときには思わず涙が流れてきました。戦争に行っていた息子が帰ってきたときの風景です。お母さんやお父さん、お婆ちゃんに妹と弟、それぞれの表情がとても素晴らしい!! 今見ても涙が出てきてしまいます。
以上が2019年の終戦記念日の時に書いたものです。2023年8月現在も「緊張した対北朝鮮・対中国情勢」は続いていますし(多少「韓国情勢」は緩和された感じもしますが)、加えて「対ロシア問題」なども顕在化されてきているようです。
靖国参拝に関してはいろいろな考え方がありますが、そのこと自体は「民主主義国家としては認めるべきこと」だと思います。ただ、あえてボクの意見を言うならば「先の戦争およびその被害者の方々のことを忘れてはいけない」ということ。加えて(これが一番重要なのですが)戦争で命を落とした方々を絶対に揶揄してはいけない、ということです!
残念ながらまだまだ人類は「戦争」を克服できていませんし、もしかしたら「生命とは他者との争いを前提とした存在」なのかもしれません。しかしボクらは「平和を求める理性」を磨き続けることをあきらめてはならないと思っています。(2023年8月1日)