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●地元でしか味わえない至高の肴「真烏賊の生ゴロ」


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1.酒の肴にもごはんのお供にも

日本有数の真烏賊(スルメイカ)の産地である函館では、 毎年8月初旬に『函館港まつり』が開催され、 電光を施した多数の花自動車が繰り出されるパレードが行われます。

そのパレードで大勢の人々が踊る『函館イカ 踊り』の歌詞には 「イカ刺し」「塩辛」「イカそうめん」「イカポッポ(イカの姿焼き)」が登場するのですが、おそらくこれらが函館での主な食べ方なのでしょう。

しかしボクとしては、なんといってもイカゴロ、つまり烏賊の内臓を、それも生で食べるのが一番好きですねぇ。函館の居酒屋で出てきた真烏賊の生ゴロをはじめて食べたときから、ボクは完全にその魅力の虜なんです。

数ある烏賊の中でも真烏賊のゴロは、その量も多く、味も濃厚で甘みがあって、生で食べるとまるで“上質なチョコレートのようなの味わい”!

食べ方としては、ちょこんと塩をつけてそのままでも良いし、 つぶして醤油を垂らし、それをイカ刺しに乗せて食べても最高です。地元の方によると「醤油に半日漬けておいたものを熱々のご飯に乗せてかっ込む」という至高の食べ方もあるようですねぇ♪

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2.愛国心と理系魂をくすぐる真烏賊

真烏賊のことを英語で『Japanese Flying Squid』とも書くとのこと。

“Japanese”で愛国心が刺激され、“Flying”で理系魂が燃え上がるじゃないですか! 直訳すると「日本の空飛ぶ烏賊」ということになるのかなぁ、カッコいいぞ真烏賊!

“Japanese”と付くぐらいですから、真烏賊は日本近海に生息する固有の種で、当然、国別漁獲高は日本が世界第1位。旬はもちろん夏で、ボクにとっての夏は「真烏賊の夏」なのです♪

真烏賊はなんといっても、真烏賊はその形状が素晴らしいですよね。胴体と足の長さのバランスも良く、先端の三角形のひれ(エンペラ)の大きさと 胴体の太さの比率も完璧です。

日本では古来から朝廷への貢物とされていたようで、現在でも縁起物として扱われているようですねぇ。「スルメイカ」なんていうとなんだか庶民的な感じですが、実は高級品でもあるのです。このあたりの「実は凄いのだけど、物腰は庶民的」というところも真烏賊の魅力だと思いませんか♪

最高のフォルム、庶民にやさしい価格、味も最高、そして縁起物、もうこうなると真烏賊は食材の四冠王と呼ぶしかないでしょう!

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3.アニキサスはかなり怖そう

烏賊を生で食べるときに一番気を付けなければいけないのが寄生虫ですよね。特にアニキサスは人の体内に入ると胃壁に食いついて、それこそ「のたうちまわる」痛さらしいのですから。

しかもこのアニキサス、数いる烏賊のなかでも、特に真烏賊に寄生しやすいらしいのです。しかもその内臓に生息しているというのですから、真烏賊の生ゴロを食べるときには、ホント気を付けなければならないですよね。

アニキサスは加熱もしくは冷凍でほぼ死滅するらしいのですが、なにしろボクとしては生ゴロが好きなので困ったものです。

ちょっと調べると、緩やかに冷凍して緩やかに解凍することで、生の触感のままアニキサスを死滅させるという方法を、日本の科学者が開発したそうですねぇ。

さすが日本の理系! 海外の人には無縁の「生で烏賊を食べたい」という「日本人の本能」を「最先端科学で解決した」というわけです。この手の話もボクの「愛国心と理系魂」をくすぐってくれますねぇ♪

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4.加熱したものなら東京でも味わえる

生ゴロは寄生虫の心配以外にも、傷みやすいという難点があるため、烏賊の産地以外では、大きなイケスがある店以外だと、ほとんど生で食べることはできないようです。

だけど、「ゴロは生でなければダメなのか?」と言われれば「いや、焼いても美味い」ということは間違いないですよ。

東京の居酒屋でも写真のような「烏賊の姿焼き・中にゴロが詰まっているぞ」という料理を出してくれる店はありますよね。これもまた美味いんです! ガツンとくるタイプの「濃厚&辛口」の冷酒と一緒に楽しむのが夏のシキタリ、うん、間違いないなぁ!