一人旅ネタ&散歩ネタを紹介|けさらんぱさらん|

●ツチノコと共存する村を歩く


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1.村のシンボル「つちのこ館」

岐阜県の東白川村は四方を山に囲まれ、集落面積はおよそ9km2、人口も2000人程度の小さな村です。鉄道も通っていなく、他県からは街の真ん中を走っている国道256線が唯一の交通手段であり、訪れるのも一苦労です。

よく「合掌造りの古民家が建ち並ぶ白川郷」と勘違いされますが、東白川村は白川郷から車で3時間近くかかるぐらい離れた場所で、普通の人にとってはほとんど関心の無い場所だと思いますw

しかしボクらの同業者(w)にとっての東白川村は二つの意味で「聖地」なのです!

ここで言う「二つ」のうち一つ目は「ハチを養殖し、その幼虫を食べる」という文化があるということ。「新鮮な幼虫を生で」という素晴らしい食べ方もあるくらいです。ま、これについては別の機会に書きます。

そしてもう一つが今回紹介する「ツチノコ」です。

日本のいろいろな山間部で、ツチノコ伝承はあるのですが、その素朴感、そして住民に親しまれている感から見ても、東白川村は「日本におけるツチノコの聖地」と言って間違いないでしょう。

そんな東白川村の「ツチノコのシンボル」がここ「つちのこ館」なのです♪

村を走る唯一の交通手段であるバスの停留所にも、その名前が刻まれています♪

まるで「学園祭」のノリの館内♪

「つちのこ館」の一階は売店になっていて、二階にツチノコ関連の資料やジオラマが展示されています。

決して悪い意味ではなく、実に「手作り感」があるんですよ。この土地の人たちの素朴さや優しさが映し出されていて、長距離ドライブの末にようやくここにたどり着くと、ホッとするんですよねぇ。

ここでは下記「つちのこ秘伝」というパンフレットや「東白川村 里山たんけんMAP」を手に入れることができます。ツチノコ探索ではじめて東白川村に訪れた人は勿論ですが、常連者もまず最初にここに来て、最新の「ツチノコ情報」を手に入れるべきでしょうねぇ♪

「つちのこ秘伝」には後述する「ツチノコの生態」などが詳しく書かれています。

東白川村には「つちのこ関連の場所」が散在しており、この地図を頼りに車を走らせるのが、ここに来ただいご味になのです。

ツチノコの目撃場所です。これ以外にも地元の人に、最新情報を聞いてみてから探索に行くといいでしょう。

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2.つちのこについてボクらは何も知らない?

前述した「つちのこ館」や「つちのこ秘伝」でボクが知った「ツチノコ情報」を、いくつか特記しておきます。

●ツチノコはジャンプする

●ツチノコは自分のしっぽを加えて転がるように進む

●身体をまっすぐにしたまま直進するという報告もある

●かなり素早く動く

●毒を持っているという説もある

移動の仕方は諸説あるようですが、「動きが素早い」「ジャンプする」「毒を持っている(という説もある)」ということですから、ツチノコはかなり「怖い生物」だとも思えるんですよね。

なので、軽々しく捕獲してやろうなんて考えない方が身のためかもしれません。あくまでも「愛を持ってツチノコと接する」ことが大切だと思うのですよ。

「つちのこ館」に展示されていたツチノコの絵画。白ツチノコはとても神々しく、まさに「村の守り神」的な存在のようです。

こちらはジオラマの中にいた「邪悪要素」を持つツチノコ。「神であり魔物である」というのが、いかにも日本の民間信仰ぽくてよいです。

上のツチノコがいきなり口を開けて攻撃してきました! こんなのと山の中で出会ったら、恐怖で心臓が凍り付きますよ。

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3.「つちのこフェスタ」というアットホームなイベントがある

東白川村では毎年GWに「つちのこフェスタ」というイベント行われます。残念ながら、近年は「例の流行り病」のせいで中止となっていますが、是非、近いうちに復活してもらいたいものです。

「つちのこフェスタ」では河原にステージが作られ、地元の方々によるアットホームなショーが行われたり、民芸品や軽食の出店がでたりと、ほぼ一日楽しめます。

なにより面白いのが「つちのこ捕獲イベント」が行われること。ツチノコ捕獲者には賞金が与えられるのですが、この金額が毎年繰り越されていて、2021年にもし開催されていれば「131万円」の賞金がかけられていたはずです。

前述したように「ツチノコはかなり危険なイキモノ」らしいので、決して遊び半分でチャレンジしない方が身のためですが(w)、岐阜の山里でツチノコを探すGWというのも、実に良い感じですよ♪

地元の子供たちの合唱会とか、地元の大先輩たちの楽器演奏や舞踊などが演じられていました。天気のいい昼間からビールを片手にまったりと過ごす一日は最高ですよお!

2006年度の「つちのこフェスタ」のポスターです。「WANTED」のイラストが実に良いですねぇ。このイラストのツチノコ君たちが、東白川村の「正式なツチノコキャラ」のようです。

この手作り感満載の看板が、東白川村の良さをすべて表しているような気がしませんか? 東白川村がツチノコと共存する村だということが解ってもらえますよね。

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4.東白川村で つちのこ三昧

まずは村の人にツチノコの話を聞いてみよう

東白川についたら、ドライブインや食堂や宿屋などで接してくれた村の人に「ツチノコを見たことありますか」と聞いてみることを絶対にお勧めします。

その方が見たことが無い場合でも、「あそこの店の奥さんが見たことあるらしいよ」とか「俺のオヤジがツチノコを見つけてさぁ」とか、結構な確率で「生のツチノコ情報」を得ることができるのです。

ボクが出会った人で一番リアルに見た人は宿泊先の仲居さんで、「(旅館にあった小さめの魔法瓶:直径12〜3センチ、長さ20センチぐらい:を指さし)これぐらいの大きさで、茶色のまだら模様のツチノコが、身体をくねらせることなく、落ち葉の中をまっすぐに進んで行った」と説明してくれました!

こういう生情報に出会えるのがこの手の旅の醍醐味ってもんです。

下側の看板は「スリップ注意」でしょうけど、上のヤツは「ツチノコ注意」ですかね?

ツチノコ目撃多発地帯にあった看板。先に書いた仲居さんもこのあたりで観たらしいです。川へと続く下り坂には落ち葉が堆積した湿地が続いているので、ツチノコだけでなく普通にマムシが出てきそうで、やっぱ怖いです。

東白川村に散在する「ツチノコの香り」

かつてはここでもツチノコイベントが行われたのでしょう(親田へ行く道で発見)。しかし今は資材置き場になっていました。

上の親田近辺にある「つちのこ公園」。ここも人がほとんどいませんでしたねぇ。たまに、ボクの同業者(w)を見かけただけでした。

村の外れのほんとに解りずらい場所にある「つちのこ神社」。正式表記は「槌の子神社」と書くようで、なるほど「槌」に似ているから「ツチノコ」かぁ、と妙に感心したりして・・。「ツチノコっぽい形の石(つちの子石)」「ツチノコっぽい形のしめ縄」がありました。

東白川近辺のお土産

形がツチノコっぽいクッキー。別にツチノコエキスが練りこまれているわけでも、これを餌にしてツチノコをおびき寄せるとかでもないようです。

これはツチノコとは無関係ですよね。たしか「オカラでつくったドーナッツ」だったと思います。だけど結構美味しかったので紹介してみました♪