奥多摩の檜原村にある九頭龍神社の絵馬
上の絵馬、ちょっとオールドファッションな感もしますが、かなりインパクトのあるデザインですよね。
東京の山間部である檜原村の細い山道をドライブしている最中に「九頭龍神社」の文字を偶然見つけ、駐車スペースになんとか車を入れ、石段を登り境内で見つけたのがこの絵馬だったのです。
祀られていたのはその名の通り「九つの頭をもつ龍」なわけですが、これって「ヤマタノオロチ」よりも一つ頭が多いってことだし、あの最強怪獣のキングギドラの三倍ってことぢゃないですか!
「鰯の頭も信心から」という言葉をボクなりに拡大解釈すると「頭の数がそのままご利益の量だ」ということになりますので(w)、かなりのご利益がありそうな神様ってことになりませんかねぇ♪
山道を走っているとこんな感じで神社が現れたのです
この「九頭龍」ですが帰宅後に調べてみると、「九頭龍大神」という神様が南北朝時代には既に信仰されていたとのことでした。どうも「南朝の守護神」だったようです。
「南朝」というのは鎌倉幕府滅亡後に「後醍醐天皇」が1336年に奈良の「吉野」に開いた朝廷ですが、南朝に従軍していた「中村数馬守小野氏経」という方(読めないww)が檜原村を拓き、先祖代々武運長久のため氏神としてこの地に祀ったことが謂れなのだとか。(この方の子孫が現在も当該神社の宮司さんらしいです)
どうやら「九頭龍」とは、もともとインドのヴァースキという蛇神で、仏教に取り込まれて日本に伝来したらしく、日本各地にたくさんの九頭龍伝説が残っているようですねぇ。 中にはヤマタノオロチ伝説の影響丸かぶりのものまでありましたが、何らかしらの関係があるのか、それとも、人間の考えることなんて似たようなところに落ち着くってことなのか、どうなんでしょうねぇ。
ここで「九」という数字ですが、日本には「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前」のいわゆる「九字を切る」というおまじないがあるように、かねてから特別な意味を持つ数字ですが、これもインドからの影響なのでしょうか?
御朱印もこのデザイン
九頭龍神社のサイト を見ると、例年9月第2日曜日に行われる例祭についての説明がありました。
そこには、太神楽、三匹獅子、バカ面囃子など数百年の伝統をもつ民俗芸能が奉納される旨、書かれていたのですが、この「バカ面囃子」が気になってしょうがないですよねぇ。
サイトには具体的にどんなものかの説明はないので、どれくらい「バカ面」なのかは、実際に観にいくしかないようですが、季節的にも近いので、ここは行ってみるしかないでしょう♪ (これを書いたのは2023年8月28日です)
これが九頭龍神社の全景。上の写真の階段を昇るとここに来れる。