王子稲荷神社の「神社の奥の奥」の崖の上には、写真の「狐穴」と呼ばれている穴があるのですが、ここには「関八州のお稲荷様に使える狐の総大将が住んでいる」という伝説が残っているのです♪
また、この穴は後述する「落語」にも登場してくるのですが、そちらでは「人間をだまそうとして逆にだまされた母狐と、その子供の狐」が住んでいたということになっています。この「だまされた狐」って「総大将」とどんな関係があるんでしょう♪
神楽殿:お祭りなどでは今でもここで神楽が行われています。地元の子供たちが狐に扮して演じる、可愛らしい神楽も行われていましたよ。
関東稲荷の総本山:「狐穴」は境内の奥の奥にあるのです。ちょっと判りずらい場所にあるのもまた魅力の一つ。なにしろ関八州の狐の大ボスが住む「絶対聖地」ですからねぇ♪
茨木童子の巨大絵馬:毎年新年三が日と初午にのみ公開されている絵馬です。渡辺綱に切り落とされた腕を、女に化けて取り戻した茨木童子が描かれており、これは柴田是真の出世作で、天保11年2月初午江戸住吉の砂糖商人組合が天保の改革を行った幕府に対し商権の復権の願をかけて(腕を取り戻した茨木童子とかけて) 奉納したらしいです。迫力満点ですよ!
詳しくはwikiなどで調べていただくとして、落語「王子の狐」のストーリーは、
ある日、人間をだまそうと美女に化けた狐が男を誘って料亭「扇屋」に入った。 しかし男は「女は狐だ」と気が付き、逆に狐をだましてやろうと大いに飲み食いし、店員に「お代はあの女が払う」と言って帰ってしまった。 女はお金を払うことができず店の人に問い詰められ狐だとバレてしまい、懲らしめられて狐穴に逃げ帰った。(その後ちゃんとオチもあります)
という感じです。
で、驚くべきことは、この「扇屋」という料亭は今も実在する(座敷営業は行わず卵焼きのみテイクアウト販売)ということなのです!
狐も大好きだった扇屋の卵焼きは「分厚くてまろやかな風味」で、ご飯のおかずにもぴったりですし、酒のアテにも良いんですよ♪
今も残る「扇屋」さん。
言い伝えでは「毎年大みそかに関八州のお稲荷様の使いの狐たちが王子に住む狐の総大将に挨拶にくる」とのことで、 長旅でこの地にたどり着いた狐たちは、まず「装束稲荷」に立ち寄り、身支度を整えてから「王子稲荷神社」に住む総大将に挨拶に行く、という話のようです。
そして、これを模したイベントが毎年大みそかの深夜に行われているのですよ!
「王子流の狐メイク」を施し「狐の衣装」を身にまとった人たちが、夜遅く「装束稲荷」に集まり「王子稲荷神社」へと行列で歩いていく姿はまさに圧巻です!(今度紹介します)
装束稲荷神社:大晦日に関八州のお稲荷さまが、王子稲荷神社を訪れる際に衣装を調える聖地です。「王子狐の行列イベント」の集合場所もここですよ!
こんな感じで「現在もまだ伝説が生きている街=王子」でした!