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●青森県には「コ鬼」を祀る文化があるらしい


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1.東北における鬼の存在

神社は当然『神を祀る場所』なのですが、東北においては、鬼が神社に祀られていることが多々あるようです。これは西洋における『ガーゴイル』のような「悪をもって悪を征する」という役割も、もちろ担っているのですけど、日本における鬼と西洋のガーゴイルとは若干ニュアンスが違うような気もします。

その昔、大和朝廷によって征圧される以前の東北地方には、独立した文化・文明があったわけで、大和朝廷はその東北の人たちを『恐ろしく悪い存在=鬼』として描いてきたのでしょう。

しかし、地元東北の立場からすれば、その『鬼』は外敵(大和朝廷からやってきた征服者)と戦ってくれた『英雄』だったわけですよね。

東北地方にはいまだに当時の『アンチ大和朝廷』の考え方が残っているためかどうかはわかりませんが、この大和朝廷による東北征圧と、東北には鬼を祀った神社が多いこととは、無関係ではないと思うのです。

今回は青森地方以外にはあまり見ることができない『コ鬼』をいくつか見に行ってきました。これは神社の鳥居に取り付けられた鬼型のオブジェなのですが、色、形、表情など、いろいろあって実に楽しかったですよ。

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2.こんなコ鬼を見てきた

石川の寺山八幡宮の緑の目のコ鬼

平川市柏木町にある八幡宮の石のコ鬼

撫牛子八幡宮の強力型緑コ鬼

平川市日沼 三社神社の空色コ鬼

赤一色の熊野宮のコ鬼

コ鬼になりきってみる♪

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3.鬼の総本山にも行ってみた

岩木山の麓にある『鬼神社』です。祭神は、漫画『ナムジ』にも登場した、大己貴神(ナムジ)と高津姫神(宗像三神の長女)の子とある『高照姫神』と、『伊邪那岐大神』『大山津見神』で、決して『鬼』を祀っているようでは無いようです。なぜ「鬼」を関するようになったか、どなたか教えてください。

恐ろしい武器のようなものが祀られていました。注目すべきは『鬼』の字の頭に『点』が無い点。これは『角の無い鬼=悪でない』を示しているらしいですよ。

やはり『坂上田村麻呂の東夷征伐』において建立された神社らしいです。 この辺りは田村麻呂とアテルイ神話に事欠かないですねぇ。

馬を祀ってあることも『戦争』をイメージさせます。

これは『ご馳走』『勝利』のシンボルのような気もしますが、いかがでしょう?