アラハバキとは「荒脛」「荒脛巾」などと標記される場合が多い、日本古来から信仰されてきた神様です。
日本書紀や古事記には登場しない神様なのですが、東北・関東・中部の一部・山陰などの古い神社では祀られている場合が多く、一説には「大和朝廷が日本を治める以前に、日本で信仰されていた神様で、大和朝廷の台頭により“主祭神から門客人神(お客さん的な位置づけの神様)”にされていった」と言われています。
どんな神様なのか、実はよくわかっていないのですが、「脛巾(ハバキ)」というのが、足を守る、いわゆる「ゲートル」みたいなものらしいので、「足腰の神様」「下半身の(ようは繁栄の)神様」として祀られている場合も多いようです。
考古学的な解説は詳しい方にお任せするとして、40代頃から痛風が持病になり、それまで大好きだった散歩やトレッキングに支障が出てきてしまい、最近一念発起して体調管理を行い「長距離を歩ける身体づくり」を目指しているボクにとって、アラハバキはまさに「ロングトレッキングの神様」なのです。
そんな理由で、最近、神社に立ち寄るたびに「アラハバキが祀られていないか」を探すようになってきましたが、今回は「さいたま市」にある「中川神社(氷川簸王子社)」に行ってきました。
中川神社(氷川簸王子社)は、大宮にある「武蔵一宮氷川神社」と、見沼地区にある「氷川女體神社」との間の「子供のような神社」らしいです。後述するように、かつてはこの三社を併せて「武蔵一宮氷川神社」と呼ばれていたのだとか。
交通の便が良いとは言えず、自家用車もしくはバスで行く必要がありますが、それが功を奏して、人気も少なく神妙な雰囲気を漂わせた、味のある神社です。
しかし境内に入り驚いたのは、上の写真のように「たくさんの種類の御朱印」が販売されていること! 昨今の御朱印ブームに乗っかった「コレクターのコンプリート欲」を刺激する戦略(w)なのでしょうか♪
ボクのお目当てのアラハバキ神社は境内入ってすぐ右手にありました。ここでは「荒脛神社」と標記するようですねぇ。
この「荒脛」の御朱印はちょっと見た限りでは存在しなかったようですが、是非、作ってもらいたいです。ボクは「御朱印コレクター」ではありませんが、アラハバキものなら集めてみたい気もします。
いつものように「疲れ知らずで山野や街中を歩き続けられる力強い足腰」を祈願してきました。最近アラハバキ神社巡りをしているせいか、痛風発作もほぼ起きていないんですよ。ま、「鰯の頭も信心から」と言われそうですけどね。
現在の主祭神は「大己貴命(オオナムチノミコト)」ですが、かつては火の神を祀っていたとのことです。
朱で描かれた謎の文様。なんか良いなぁ♪
独自の「目力」が印象深い。
稲荷神社もありました。
以前は「火渡り」なども行われていたようです。
全国の氷川神社の中でもひときわ有名な「武蔵一宮氷川神社」です。ここから中川神社までは「徒歩+バス+徒歩」で一時間ぐらいかかりますかねぇ。
中川神社から徒歩だと一時間はかかる場所にある「氷川女體神社」です。帰りはここからバス停まで歩き、バスで浦和美園駅まで行きましたが、「徒歩+バス」でやはり一時間ぐらいかかります。