武蔵野台地の東端は崖になっていて、ボクはこの高台を南から順に 『上野山脈』『飛鳥山脈』『赤羽山脈』と勝手に名付けています。今回登った『道灌山』は『上野山脈』の北端に位置する、おこのあたりの最高峰です。
ここは実際に『道灌山』と呼ばれています。名前の由来としては「豊島氏に対する砦を大田道灌が建てたから」 という説と、江戸重長(最初の江戸城城主)の舅にあたる 「関道閑の屋敷があったから」という説があるようですが、数キロ北には豊島氏の『平塚城(現在の平塚神社)』があり、 さらに道灌山には豊島氏が建てた『諏方神社』があるので、 本当にこの地に対豊島氏の砦を作ったのでしょうか?
ということから、 恐らく関道閑(豊島氏と同族)の屋敷があったので『道閑山』 と呼ばれていたのが、後に大田道灌によって豊島氏が滅ぼされると、 同じ『音』ということで『道灌山』と呼ばれるようになったのではと、ボクは思うのですが、いかがでしょう。
『上野山脈』の北端は『尾竹橋渓谷』によって削られ、 それ以北の『飛鳥山脈』と隔てられていますが、この二つの山脈は『尾竹吊橋』という、 『擬似的都会登山ファン』にとって超有名な橋によって 繋がれています。
今回は『飛鳥山脈』の中ほどにある田端駅南口から『尾竹吊橋』を越え 『道灌山』へとアプローチしてきました。
『田端駅の裏口』から『飛鳥山脈』を南側に縦走し、『上野山脈』北端の『道灌山』へと向かう。
田端駅の裏口:線路の西側にはこんな小さな改札口がある。地元の人以外まず知らない。
不動坂:『田端駅の裏口』からの坂道を登ると、 直ぐに右側にある坂。
尾根道:「不動坂」を登ると『飛鳥山脈』の尾根道に出る。
発見!:「裏口の珈琲屋」という名称に惹かれたが、 残念ながらお休みだった。
尾根道が分割:田端台公園を越えた場所にある二股。当然、上を目指す。
地域最高峰の学び舎:名門かつ硬派な学校の脇を尾根道が続く。
ひぐらし坂:日が暮れるまで景色を見ていても飽きない、 ことから名付けられた都内の名所。
展望の良い場所:『飛鳥山脈』の東側の『荒川平野』を展望できる駐車場。
荒川平野を眺める:今回のトレッキングで一番の風景はここかも。 先の駐車場からの風景。
日暮里山へ: 飛鳥山脈南端の『日暮里山』へ続くが、 山頂は私有地のため入れない。
尾竹橋:『飛鳥山脈』と『上野山脈』とをつなぐ、地形ファンにはお馴染みの橋
『飛鳥山脈』と『上野山脈』とをつなぐ尾竹橋を越え更に縦走を続ける。
道灌山へのアプローチ:尾竹橋の南詰めから『道灌山』への 最終登山道が続く。
振り向けば日暮里山:来た道を振り返ると“飛鳥山脈南端の最高峰” 『日暮里山』が見える。
尾竹橋を更に上から眺める:『道灌山』への最終登山道からの眺め。地形ファンにはたまらない切り通しだ。
道灌山山頂:一版名称は『西日暮里公園』で、 太田道灌の砦があったとも言われる場所。 『上野山脈』の北端に位置し風が心地よく、お弁当を広げたくなる場所。
仙人の館:『道灌山』に住む仙人の館。 一般人は近づいてはならない。
江戸時代の風景:山頂にあった広重の作品。 向こうに描かれたのは隅田川か?
ひぐらし山山頂:実名は諏方神社。 かつては『ひぐらしの里』と呼ばれた江戸有数の景勝地だ。
地蔵坂からの展望:かつては大川(隅田川)まで見渡せたのだろう。
地蔵坂:諏方神社から西日暮里駅へと下る下山道。 ここも絶景ポイントなのだ。
入れ子撮影:景色を見ながら缶ビールをあおるバガボンド氏を撮影している人を更に撮影。
寺社脇の尾根道をまっすぐに進む
尾根道(諏訪台通り):高級住宅と下町とが融和した良い感じの街並。
富士見坂:尾根道から西側へと降る道。かつては夕日に映える富士山が見えたのだろう。
スイス風味のカフェ:ブルジョワ臭が漂いボクの進入を 拒むようだった♪
経王寺の脇道:壁の感じがが尾根道の味わいをグッと増してくれる。
ついに下山:縦走を終え谷中銀座へと 降る階段『夕やけだんだん』からの風景。 夕やけを見ながら缶ビールを飲みたい場所だ。 ちなみに谷中銀座は「ブロンド美女との遭遇率がかなり高い」というのも 重要なポイント。
縦走を終えて谷中銀座でくつろいでから帰宅。
商店街にあるバー:谷中銀座の入り口にあるバー。何度か入ったことがありますが、素敵な店です♪
良い味している:いわゆる『木賃宿』というのかなぁ。場所的に「小説を書いている文豪が泊まっている」というイメージがあります。
買い食い♪:いつも長蛇の列の有名なお惣菜やさん。 歩きながら食べられる揚げ物も豊富。
演歌歌手のポスター:昭和を感じさせる重要なアイテムです。地元の歌をうたっているところが最高。
飴屋の看板:ステッカーを貼った旅行鞄のような感じが良いなぁ。
トルコ料理屋1:谷中銀座にはトルコ料理が良く似合う。 カラフルな電気スタンドなどのグッズも売っている。
トルコ料理屋2:雑貨の色合いも、並べ方も良いなぁ。トルコの民芸品は谷中銀座のお土産の定番です♪
トルコ料理屋2:まず量にびっくり。これが普通のランチメニューです。床の上に座り、板の上に並べた料理を食べるというスタイルも新鮮。
飛鳥山脈南部から上野山脈北部までの縦走の週着地点である谷中銀座は実に楽しい場所です。外国人観光客も多いのが特徴で、昭和の街で見かける彼らの姿は、異国情緒を醸し出している感じです。
規模感も丁度よくて、かつて『谷根千』と呼ばれた(今も呼ばれている?)この地域の魅力にはまってしまいそうですねぇ。
一度、このあたりを徹底的に探索してみたいです。
そんな感じで、満足のいく『縦走』でした!