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猫足跡富山県は酒飲みにとって聖地だということを思い知らされる


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1.すり鉢状の富山湾は肴の宝庫

ホタルイカ漁の風景。幻想的な青白い光を実際に見てみたい!(ほたるいかミュージアムにあった掲載写真)

七大河川からの豊富な栄養分

富山湾を囲む3000メートル級の立山連峰などに降り積もった雪は、豊かな森林を抜け、良質な有機物を大量に含んだ水となり、それが「黒部川」「早月川」「片貝川」「常願寺川」「神通川」「庄川」「小矢部川」の七大河川となって、富山湾へと流れ込みます。

そのため富山湾にはプランクトンが豊富に育まれ、それを餌とする魚たちが集まってくるというわけです。

急こう配の海底地形

富山湾は沿岸部から急こう配に深くなり、水深1000m以深にも及びます。この谷底に向かって、大陸棚からプランクトンを培養する有機質が流れこむことになるのです。

また魚たちは深い海底から大陸棚に向かって浮上してくるため、深い海底部分の周り(「ふけぎわ」と呼ぶらしです)には、魚たちにとっての捕食や産卵の場所とり、最高の漁場となるとのことです。

そして急こう配なため、漁場となる「ふけぎわ」が漁港に近いため鮮度の高い魚が水揚げでき、更に、漁師さんたちにとっては「毎日、漁が終われば自宅に帰れる」という労働環境も与えてくれるというわけです。

能登半島による海流の回り込み

富山湾の海水は、前述した「七大河川」によるプランクトンに富んだ塩分の低い沿岸表層水の下層に、能登半島を回りこんで富山湾に流れ込んできた「反時計回りで周回する」暖かい対馬海流層があり、更にその下には、水温1℃以下の日本海固有冷水(深層水)の層があります。

そのため、富山湾には暖水を好む魚から寒水を好む魚まで、多種多様な魚が生息しているのです。

また、能登半島による海流の回り込みにより、回遊魚が富山湾へと入り込みやすく、富山湾は年間を通じて穏やかな日が多いため、魚が定住しやすく、これも富山湾を最高の漁場にすることに一役買っているようです。

定置網漁という富山漁師の知恵と技術

江戸時代から続く「越中式定置網漁(えっちゅうしきていちあみりょう)」という伝統的な漁法があります。

これは、沿岸に網をしかけ、 じっと魚がくるのを待って、網に入ってきた魚をとる方法ですが、魚を傷つけない、とり過ぎない、小さい魚をとらない、などの工夫が施されていて、他の漁法と比べて海にあたえる影響が大変少ないようなのです。 また、船の燃料も少なくすみ、省エネの漁法なのだとか。

このような利点をもった漁法を世界に紹介するために、2002年には「世界定置網サミット」が開催されました。そして現在では、この定置網漁は東南アジアなどの沿岸漁業の国にも広まってきたとのことです。

ほたるいかミュージアムでは、ホタルイカのことだけでなく、富山湾の漁業について、かなり多くのことを学べます。富山に行ったら是非、立ち寄ってくだされ。

魚が豊富な富山では、普通のコンビニで上のような「おつまみセット」が販売されているのです♪ 酒&魚好きにはたまらん場所ですよ。

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2.水が良いから米が良い だから当然、酒が美味い

水田率が全国1位の米どころ

水田率というのは「耕地面積に占める水田の割合」で、富山県は水田率95.6%で日本一なのだそうです。

他の米どころ県では、滋賀県(92.2%)、兵庫県(91.3%)、福井県(90.6%)、新潟県(88,7%)、秋田県(87.3%)と続くみたいですねぇ。(参考サイト)

富山の酒

富山について調べてみると、その成分的には、甘辛度はやや辛い部類に、濃淡度からは淡から濃の中間くらいの部類に入りる、いわゆる淡麗辛口酒のようです。

しかし、実際に呑んでみると、いわゆる俗に言う「淡麗辛口」という表現よりむしろ、ボクが「日本酒によく使う言葉」である「ガツンとした酒の味」がちゃんとする、酒好きが愛する酒なんですよ。

調子こいたヤツらがよく言う「とってもフルーティーで、あっさりして飲みやす〜い」なんていう部類の酒ではなく、「力強い日本酒の味がしながらも、すっきりとした後味なので、魚介系の肴によく合う」という表現はいかがでしょうか?

※フルーティーが好きなら、ジュースでも飲んでろ、と言いたい!

富山県の各蔵元とも山田錦、五百万石などのお酒造りに適した米(酒造好適米という)の使用割合が高く80%を超えているらしく(全国平均は20%強)、さらに、険しい山に恵まれた富山県ならではの「水」に恵まれていますから、力強さと淡麗さとが共存した酒を育てているのでしょうねぇ。

※富山県の蔵元の情報は 開けん酒造組合のサイトで調べてみてください。

酒用の米だけでなく、白まんまも最高です。ご飯を喰いながら日本酒呑んでもいい感じですよ。

富山県の米と言えばコシヒカリが有名ですが、最近だと「富富富」という新種米も出てきたら誌ですね。流行り病が落ち着いたら是非、現地で食べてみたいものです。(2021年1月)

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3.普通の居酒屋のレベルがとても高い

富山の繁華街で何気なく入った居酒屋で頼んだ肴です。

『さすの昆布〆』富山では「かじき」を「さす」と呼ぶようです。

『富山の珍味3種盛り』向かって左から「ホタルイカの塩辛」「いかの黒作り」「白海老の甘酢漬け」。白海老は富山の宝石と呼ばれ、まさに富山の肴の女王様です♪

『さば糠漬け刺身』

『昆布巻きかまぼこ』

『干し幻魚(ゲンゲ)の炙り焼』ゲンゲとは富山湾の水深200m以深に住む深海魚だそうで、ヌルヌルとコラーゲンに覆われたちょいグロイ形態で、かつては網や魚たちを傷つける魚として漁師から嫌われていた魚なのだとか。柔らかく優しい食感でした。

『幻魚の天ぷら』天ぷらにすると「ふっくら感」が強調されます。一人飲みの後半に腹を満たしながら酒を呑んでいくときに合っている肴だと思います。

上のような肴が、なにげない普通の居酒屋で出てくるというのが、富山の魅力なんですよねぇ。

なんの準備も無く、ふつーにこんなすごい肴で酒を呑めるんですよ。 東京だったら「予約の取れない人気店だけど、知り合いのつてで予約を取れたんだぜ」みたいな調子こいた台詞を自慢げに話す奴もいそうでしょ。でも富山だったら、ふつーにこういう「酒好きのためのアテ」を出してくれる居酒屋が駅前にあったりするのです。

そして〆は「氷見うどん」。

wikipediaによれば「生地を熟成させたのち、足踏み・熟成を繰り返すことで麺に粘りや弾力性を生じさせ・・・円盤状に広げた生地に渦巻き状に包丁を入れ、一本の帯の形としたのち、太目こなし・細目こなしという手延べ工程で麺を細く長くし・・・2本の棒に八の字にかけ、カケバ、コビキ、ハタ掛けといった作業を経て更に延ばし、くっつかないよう箸入れをしながら乾燥させる」という製法らしいです。

そうめんのような滑らかさと、手打ちうどんのコシとを合わせ持っていて、これはボクら世代では「力と技の風車が回る」という表現になるんですよね♪

つまり「氷見うどん」はうどん界の「ブイスリャー」というわけです!

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4.グラスや箸そして器もハイクオリティ

富山のガラス

愛車で富山を探索していたときにナビで見つけたのが「富山ガラス工房」という施設。残念ながら休館日で入れなかったのですが、調べてみると富山県では「ガラスの街とやま」という取り組みがされていて、ガラス製品の製造販売だけでなく、ガラス造形に関する技術教育やガラス芸術の創作振興などに力を入れているということが解りました。

道の駅などの売店では美しいガラス製品などが販売されていて、中には「お土産のレベルを超えたユニークな作品」もあったりします。

富山におけるガラス製造は、もともと「富山のお家芸」である「薬剤生産」が発端らしく、ガラスの薬瓶の製造のためにたくさんのガラス職人さんたちがこの地に集まっていたことに由来しているそうです。

富山の旨い酒を、富山のガラスの器で呑むというのも、富山を堪能する新しいポイントかも♪

富山の漆器

富山には「魚津漆器」という伝統工芸があります。飛騨地方からの木地工芸や、輪島地方からの漆器工芸などがこの地にもたらしたらしいことが、地元のお店などのPOPなどに書かれていましたが、詳しいことはよく解りませんw

ですが、お店などでの展示方法からも、その本気度は伝わってきますし、伝統的な椀や鉢だけでなく、実験的なデザインの作品が作られていることからも、現在進行形のエネルギーを感じることができますねぇ。特に漆細工のペーパーナイフなんて、もうスゲー欲しくなりました。(値段も凄いんだけど・・・)

箸や御猪口ぐらいなら、ちょっと頑張れば手に入れられそうなので、富山の酒と肴を自宅晩酌するとき用に購入したいですねぇ。(値段が・・・)

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5.立山信仰や蜃気楼 楽しめることが山ほどある

神々も地獄も祀る立山信仰

立山博物館で展示されていた「地獄や極楽、立山開山の伝説が描かれた『立山曼荼羅』」です。

立山信仰とは、越中国守の息子である佐伯有頼という人が、大宝元年(701年)に「熊に化けた阿弥陀如来」の導きで開いたとされている山岳宗教です。

立山は「神々が宿る山」として「日本三霊山」の一つに数えられています(あとの二つは富士山と白山らしいです)。そして嬉しいことに(w)立山には神々の国だけでなく「地獄」もあるようで、地獄と極楽とを共に信仰するというのも「立山信仰」の魅力の一つです。

そして立山信仰を詳しく紹介してくれるのが「立山博物館」なのです。ここはボクと同趣味の方には是非、見学してもらいたい施設なんですよ♪

蜃気楼の街

富山は蜃気楼でも有名。3月下旬から6月上旬にかけて、晴天で微風が吹き、気温が上昇する日の11時〜16時頃にかけて観れるらしいです。

上方蜃気楼と下方蜃気楼とがあり、くわしくはwikiなどで調べてみてください♪

埋没林というのを初めて見た

特別天然記念物の指定された「魚津埋没林」が多数展示されている「魚津埋没林博物館」。

近くに蜃気楼が見えるスポットも、白海老丼を食べることができる食堂や、ガラス細工や箸などを買える売店もあります。

これが「埋没林」です。1930(昭和5)年の魚津港建設工事の際に海岸の砂浜を掘り下げた土中から200株以上の樹根が発見されたとのことです。樹根の大部分は杉の木で、推定樹齢500年の巨木もあるのだとか。

なんでそんな長い間に朽ち果てなかったのか、すごく不思議です。

そんな感じで、酒が旨くて魚も肴も最高でご飯も美味い富山ですが、さらに見どころも満載なのです。例の流行り病が落ち着いたら是非またドライブに行く気満々です!!