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●揚げていないのに「フライ」とは


名前に込められた再興への願い

「フライ」という名称から「揚げ物」を連想される人が多いと思いますが、ここで紹介する「フライ」は揚げ物ではありません。

埼玉県行田近辺のB級グルメとして有名な「フライ」とは、刻んだネギと適当な大きさに切った豚肉を、卵と水で溶いた小麦粉(地元の人は「うどん粉」と呼びます)に混ぜ、それを鉄板で焼いたものなのです。ま、シンプルな「お好み焼き」というとこでしょう。

で、焼くときに、上から木製の丸い木の板で、ぎゅっと押さえて薄く平べったくするのがポイントのようですねぇ。

名前の由来は “フライパンで作るから”という「当たり前の説」が有力なんですが、これだと全然面白くないですよね。

ボクが聞いた最も興味深い説は、「本来フライは漢字で『富来』もしくは『布来』と書き、これは かって繊維産業で栄えた行田市民が “富よもう一度” “繊維産業よもう一度” という思いで付けた名前」 というもの。どうです、こっちの方がグッとくるでしょ♪

 

 
通は醤油と七味で食べる

もともとはこの地方の農家の間食として食べられていたもので、地元ではソースではなく「醤油と七味」で食べるらしいのです。なので通ぶりたい人は是非そうしてみてください。お店の人や他のお客さんからの「熱いまなざし」を得ること間違いなしですよ♪

「フライ」は「お惣菜売り場での販売」でも購入できますが、やはりお店でテーブルについて食べるのが本流のようです。上の写真の「フライ」は直径が25センチぐらいあるのですが、なんとこれが300円! 普通の人なら結構これだけでお腹がいっぱいになるボリューム感なので、ファーストフードというよりはきちんとした食事という感じですかねぇ。

ところで行田地区には「フライ」と並んで「ゼリーフライ」というB級グルメもあるのですが、この「ゼリーフライ」というのも実に曲者。「フライ」とは全く異なるもので、しかも「ゼリー状」ですらないのですよ!

「ゼリーフライ」についてはまた今度紹介したいと思いますが、 下の地図を参考に是非「フライ&ゼリーフライ行脚」をしてみてはいかがです?