「東京のたぬき蕎麦」は「揚げ玉(天かす)」が乗った蕎麦を指しますが、これとは全く違って「京風たぬき蕎麦」というのは、「刻んだ揚げと葱を乗せ、その上から餡をかけ、最後に摺おろした生姜を乗せた蕎麦」なのです。蕎麦自体も「細身の上品な蕎麦」が一般的のようですねぇ。
よく「関東は蕎麦文化、関西はうどん文化」と言われていますが、京都名物の「にしん蕎麦」なんかもありますし、実は京都は蕎麦文化圏なのかもしれません。
関東では「たぬき」と言えば「揚げ玉が乗っている蕎麦やうどん」を、「きつね」と言えば「油揚げが乗っている蕎麦やうどん」を指しますが、大阪では「たぬき」と言えば「油揚げが乗っている蕎麦」「きつね」と言えば「油揚げが乗っているうどん」を指すようです。つまり、関東では「たぬきうどん」は存在しますが、大阪では「たぬきうどん」は存在しないということですね。
東京の立ち食い蕎麦屋で大阪弁の人が「たぬき」とオーダーして、店員から「蕎麦にしますか? うどんにしますか?」と聞かれ、「たぬきっていったら蕎麦に決まってるやろ」という会話を、ボクは2、3回聞いたことがありますよ♪
そして京都で「たぬき」と言えば「刻んだ油揚げと九条ねぎを乗せ、餡かけをし、卸し生姜をのせたもの」で、蕎麦もうどんも両方存在するようです。
この「たぬき・きつね理論」には他にも亜流があるようですので、機会があれば調べてみたいですねぇ♪
新京極を北端まで行き三条通を右折したところにある「田毎(タゴト)」。高い格式が漂いながらも入りやすい雰囲気のお店です。
創業明治元年の看板。「Since1868」でないところが京都の自尊心ですかねぇ。(←みうらじゅん的解釈)
こんなに美味い「たぬき蕎麦」なのに、メインのメニューには載っていない。ボクとしては「○○ご膳なんかより、たぬき蕎麦が一番だぜぃ」と言い続けられるオヤジでいたいです♪
レジ脇にわりと無造作に著名人のサイン色紙が飾られていましたが、半分以上隠れた「みうらじゅん色紙」があることを目ざとく発見しました! この扱われ方が「みうらじゅん的」で逆に嬉しいです。