【『三十三間堂』と『天使の軍団』は関係あるのか 】

上の『三十三間堂』を見てボクが真っ先に想像したのは、下に掲載した『デビルマンのラストシーンで現れる天使の軍団』だった。

円形の後光を射したところ、整然と並んでいるところ、軍団メンバーの顔かたちが似ているところ、片や『手が沢山』で片や『羽が沢山』てな感じが、なんとなく似てるとボクは感じたのだ。

永井豪先生はこのシーンを描く際に、『三十三間堂』の『千手観音立像』を参考にしたのだろうか?

【時空を超えたシンクロニシティが起きたのだ】

ためしにgoogleで “デビルマン 天使の軍団 三十三間堂” で検索してみたが、これらの関連性について書かれたサイトを発見できなかった。おそらく永井豪先生がインタビュー等で『三十三間堂と天使の軍団の関連』について語られてことは無く、そんな事実もなかったのだろう。

しかし人間の想像力には共通性があるはずだから、後白河上皇が考えた『大いなる愛で人類を救済してくれる存在』と、永井豪先生が考えた『超絶無二の力で悪魔を倒しにくる存在』とに、時空を超えたシンクロニシティがあったとしても、別に不思議なことではないはず。うん、ないない。

やはりボクには『三十三間堂』から『天使の軍団』を想像しないわけにはいかないのだ!

【千手観音や天使の軍団の次に降臨する存在】

デビルマン世界では、ラストシーンでは既に人類は滅亡している。不動明もデーモンとの戦いで既に死んでしまった。地球上にはデビルマン軍団と戦い疲弊しきったサタンと若干のデーモンがいるだけだ。

天使の軍団はたやすく残りのデーモンを滅ぼすだろう。そして地球上から全ての生命が消え去るのだ。

おそらくその後、『神』が降臨するはずだ。大乗仏教的に言えば「ゴータマ入滅後の56億7千万年後に『弥勒菩薩』が現れる」となるのだろう。

人類が滅び、『天使の軍団』によってデーモンも滅んだ地上に降臨した『神』は『新しいアダムとイブ』を創造するだろう。つまり『新しい人類』の誕生だ。いつしかボクは「堕落しきった人類は、千手観音軍団によって滅ぼされ、その後、弥勒菩薩によって新たなる生命がこの地に誕生するんだなぁ」という妄想に取り憑かれていた。

『人類救済』とはボクたちを助けてくれることなんかではなく、ボクたちが汚してしまったこの世を浄化し、改めてつくった『新しい世界』に『新たなる人類』を創造することだったのだ。事実を知ってしまったボクは圧倒的な虚無感に包まれながら三十三間堂を後にした。ま、いつもながらの『病気』なんですが。。。

不動明とサタンとの最後の会話のシーン。『デビルマン』で感動した方にはジョン・ミルトン作の『失楽園』もオススメ。そこに描かれた“天国を追われ地獄に落ちて悪魔と呼ばれるようになった元天使たち”のセリフが妙にカッコイイのです。

【人類と悪魔の戦いの本質とは】

サタンが死に際の不動明に語ったことによれば、天地創造の後に、最初に神が創造した知的生物こそ『デーモン』だったらしい。

しかし『デーモン』の激しい闘争心や醜悪な姿を忌み嫌った神は、彼らを滅ぼそうとしたのだ。そうした神との最初の戦いに勝ったデーモンは、次の戦いに備えて永い眠りについたのだが、目が醒めてみると、地球が『ニンゲン』という新たな知的生命体によって汚されてしまっているではないか!

自分たちが命がけで神から守った地球を汚す『ニンゲン』に対して 、今度はデーモンたちが攻撃をはじめる。かつて『神』がそうしたように、今度はデーモンが『ニンゲン』を滅ぼそうとしたのだ。これがサタン率いるデーモン軍と不動明率いるデビルマン軍団との戦いの本質だった。

悪魔にも『愛』はあるのか? 『デビルマン』で最も印象的な『シレーヌとカイム』のシーン。

【神は破滅と創造とを繰り返すのか】

人類そしてデビルマン軍団とデーモンとの戦いは最終的にはデーモン側の勝利に終わるのだが、その後、生き残ったデーモンも『天使の軍団』に滅ぼされてしまい、そして『神』が降臨し『新しい人類』を創造することになるのだろう。

しかしその『新しい人類』も長い時間の流れの中で『地球を汚す存在』へと進化してしまうのではないだろうか? そして『神』は再度『天使の軍団』を地球に送り込み、『新しい人類』を滅ぼすのだろうか。その後に再度『神』が降臨し『更に新しい人類』を創造し・・・

どうやら『諸行無常』や『一切皆空』とは、このような『神による破壊と創造』の繰り返しのことを指しているではないのか? そして大乗仏教ではその周期を56億7千万年としていたのでは? 三十三間堂を出た後、ボクはそんなことを考えながら京風のたぬき蕎麦を啜っておりました。ああ、京都で妄想するのって楽しいなぁ♪