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●命がけで味わう価値あり「河豚のヘシコ」


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1.怖いもの見たさ、いや、怖いもの食べたさだ

河豚と言えば猛毒、これはもう常識ですよね。

その河豚の中でも「もっとも毒っぽい箇所」っていうのが「卵巣」だったりするわけですが、その「卵巣」を使った料理があるって知っていました?

一般に「ヘシコ」と呼ばれている料理なのですが、東京で食べることはほとんどできないような気がしますねぇ。

「濃厚で酒の肴には最高」という噂を聞いていたので、一度は食べてみたいと思っていたのですが、やはり恐怖心は拭えないわけです。

しかし「怖い」という感情が「好奇心」をくすぐるのも事実。 いろいろ偶然が重なって敦賀に泊まることになって付近を探索しているときに、店の前に置いてある看板に「河豚のヘシコ」の文字を見つけたときには、ジャンボ鶴田ばりの「オー」が出ましたよ!

にも関わらず、実際に「河豚のヘシコ」をオーダーし、運ばれてきた料理に箸をつけるときには、ちょっと躊躇しちゃいました。やっぱ「河豚の卵巣」ですからねぇ。

そんな葛藤がしばらく続き、なんとか決断をして口に運んだのですが、噛みしめるたびに濃厚な味が口の中に広がってくるではありませんか。北陸の旨い酒との相性もバツグン。まさに「珍味の女王」の貫禄でした。

ボクの脳内では人生の走馬灯が回り初め、辛い想い出さえ何故か懐かしく思えてくる、そんなステキな一夜を過ごすことができたのです♪

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2.なぜ毒が抜けるのか解明されていない

この河豚のヘシコですが、材料は「河豚の卵巣」ですから、当然、青酸カリの1000倍もヤバイと言われる「テトロドトキシン」を含んでいます。

にも関わらず、それを肴に酒をしこたま呑んだボクがこうやって文章を書いていられるのは、幼少の頃に出会った「ぬらりひょんのご加護」のせいではありません。ちゃんと「毒」を抜いてあるからなのです。(って当たり前ですが)

この毒の抜き方ですが、「河豚の卵巣を2年以上、塩漬け&糠漬けをする」という方法で行っているのですが、実は、「この方法でなぜ毒が抜けるのか」が「科学的にはよく判っていない」とのことなのです!

これって「理屈バカの理系おやじ」であるボクにとっては、かなりコワイ話ですよね。(ま、「ぬらりひょんのご加護」とか言っているぐらいですから、「理屈バカ」というより「ただのバカ」なのかも知れまんが・・。)

ま、それはそうと、ボクも実際に「河豚のヘシコ」に最初に箸をつけるときには、前にも書いたようにちょっとビビったのは事実♪

何はともあれ「理屈はよくわからないけど、確かに毒は抜けている」のです。こういうことがまだこの時代に残っているというのも、かなり興味深いことではあります。

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3.敦賀には松本零士キャラが溢れていた

北陸をドライブ旅行していたときに、たまたま北陸で空室があった安いビジネスホテルが敦賀だったという理由でそこに宿を取り、せっかく北陸に泊まるのだから、前から気になっていた「河豚のヘシコ」を食べてみよう、と思って、近隣の居酒屋を探したというのが、今回の「河豚のヘシコとの出会い」だったのですが、実は、見出しにも書いたように「松本零士キャラ」との偶然の出会いもありました。

ボクが泊まった宿の前の道に、「松本零士キャラ」の銅像が立ち並んでいたのです。

ボクは大の松本零士ファンなので(実は先生にお会いしたこともあるのです♪ この話は別の機会に)、すごく運命的なものを感じましたねぇ。

もしかしたら「ヘシコを食べてボクは死んで、魂が999に乗ってアンドロメダに運ばれるのか」と、結構まじめに思った次第なのです。

それでも、そんな弱気な気持ちを、ハーロックや佐渡先生に叱咤され「よし喰ってやろうじゃないか」と「河豚のヘシコ」をオーダーしたのでした。

なぜ敦賀に「松本零士キャラ」が並んでいたかは、上のリンクから飛んで確認してみてくださいませ♪

ごちゃごちゃ言わずに、ま、飲め!: 生きてた時間だけ辛い想い出もあるけれど、 それもまた、酒を呑む口実になってくれる。悩むより、呑んで忘れろだ。