以前、紹介しましたが、「イワナの押し寿司」と「魚沼産コシヒカリ惣五郎」を食べるためだけに新潟を訪れることがあるのですが、その途中で立ち寄った「道の駅ゆのたに」で見つけたのが下の「ちょっと不気味なお面」でした♪
道の駅「ゆのたに」で販売されていた「不気味なお面」。意外といい値段がするんですよ♪
お面の上に書いてあった「浦佐 毘 猫面」という文字を見るまで「これが猫のお面である」ということすら判りませんでしたよ。ちなみに「毘」ってどう読んだらいいの? 「ひ」?
「毘」の読み方については、どなたか「学識経験者」の方がいたら教えていただきたいのですが、それはそうと、わざわざこんな「可愛くもないお面」「どう見ても猫に見えない猫面」を展示販売する理由は何なんだ? と思いお店の方に伺うと、なんと「この地に伝わる魔よけのお守り」だというではありませんか。
このお面が「猫に見えない理由」は、ま、良いとして、この「猫面」がなぜ「魔よけのお守り」になったのか? それを考えてみました。
一番わかりやすいのは、「この地域は米の産地である」「米蔵の大敵はネズミだ」「猫はネズミをやっつけてくれるのでお守りになる」という「三段論法」ですよね。多分そんな理由なんじゃないかなと思っていたら、下のような説明書きを見つけたのです。
まさに「なんじゃこりゃぁ」って感じですよね♪
「異形の化け物」が「守護神」になること自体は別に珍しいことではありませんが、しかし、その場合には「その化け物がなぜ守護神になったのか」ということについて、それなりの逸話が残っているものじゃないですか。
例えば(近隣を走る国道252号線沿いにある)会津三島地方には、(化け猫の形をしたお守りである)「化裟(かしゃ)猫」という民芸品があるのですが、これは「大雨を降らせたり日照りなど起こさせたりして病を流行らせ、死んだ人の骸を食べて自らの命を長らえていた妖怪『化裟猫』が、弘法大師のお経により改心して、天災いを除き難病を治すようになった」という伝承に基づいているのです。
なので「不気味な猫の民芸品」を見ても、「あ、そういう理由で、この地域ではこれが魔よけのお守りになっているんだなぁ」って理解できるわけなのですよ。
しかし、この「遊佐毘沙門堂の化け猫」の場合、上の説明文を読んでみても判るように「改心する暇もなく、村人に踏み殺されてしまった化け猫」という設定ですからねぇ・・・。
もしかしたら「気の毒な化け猫さん」だったのでは・・・。
さらに言えば、この「化け猫」が「具体的にどんな悪いことをしたのか」が描かれていません。「杢市さん」が亡くなった原因だって、この「化け猫」のせいなのかは不明なのです。もしかしたら「単に醜い姿のイキモノがいたから、寄ってたかって踏みつけて殺した」とも取れますよね。結構怖いお話なんですよ。
この「殺された理由が不明瞭な化け猫」が、なぜ「厄除けのお面」になったのかについては、実はボクには持論があるんです。これは一種の「我が国における怨念を浄化させるシステム」の表れだとボクは考えているのですが、興味がある方は 「恨みを抱きながら殺された『お岩さん』が神様として祀られている理由」 についての記事を是非ご覧になってくださいませ。
それはそうとこの「化け猫伝説」ですが、どうやら「日本三大奇祭」の一つになっている「越後浦佐毘沙門堂 裸押合大祭」の謂れのようなのですよね。どんなお祭りなんだろう♪
この祭りについてちょっと調べてみると、約1200年の歴史を持ち、平成16年には「記録作成等の措置をすべき無形の民族文化財」に認定されたようですねぇ。なんでも「上半身裸の男衆が『サンヨー、サンヨ!』の掛け声をあげながら、毘沙門天を誰よりも早く近くで参拝しようと押し合う」という祭りのようですが、これだけだとちっとも判らないですよねww
更に別の説明では「重さ約30kgの大ローソクを使用する事から『大ローソク祭り』とも言われている」とのことですが、この説明も「ローソクを何に使うのか」も判りません・・・。結局「実際に見てみる」しかないようです。
この「裸祭り」は、「遊佐毘沙門堂」に毎年3月3日に開催されるとのことですので、是非行ってみて「何が起きているのか」を確認してみたいですねぇ♪
んでもって、大きい黒い奴を買ってしまいました♪