一人旅ネタ&散歩ネタを紹介|けさらんぱさらん|

●隅田川の河口を探る


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1.隅田川の全貌

先週のリベンジを果たせるか

長年患ってきた痛風とおさらばするために「痛風が治ったかを確認するために●●を歩くシリーズ」というのを行っています。

第一弾として、先々週に「赤穂浪士が討ち入り後に歩いた、両国回向院から泉岳寺まで」を無事歩き通し、「よし、痛風は完治した」と喜んでいたのですが、先週行った第二弾の「石神井川が隅田川に流れ込む堀船から起点である小金井まで」においては、あと数キロというところで痛風発作が起きてしまい、途中の田無駅で断念してしまいました。

で、そのときの痛風の痛みがまだ完治していない今週の土曜日(5月22日)、そのリベンジとして、隅田川を端から端まで歩きに出かけたわけです。

隅田川の起点を「荒川から隅田川が分離する岩淵水門」として、隅田川が東京湾に流れ込む場所の最後の橋まで、総距離23.5キロメートルにチャレンジしてみたのです♪ (2021年5月22日)

神社で踏破祈願:赤羽駅東口を10時26分にスタートし、この熊野神社に到着したのが10時50分。ここで、今回の「隅田川チャレンジ」を無事歩き続けられることを祈願しました。

荒川知水資料館:隅田川が荒川から分離する岩淵水門近くにある資料館。「治水」ではなく「知水」なのがポイント。「水を知るための資料館」という意味ですかねぇ。10時58分。

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2.岩淵水門から千住大橋まで

旧岩淵水門:現在は記念物として残っているだけで、後に小さく見える青色の「岩淵水門」が現役の水門です。ここから長〜い隅田川が始まるわけです。11時05分。

隅田川が荒川から大きく分かれる:サイクリングコースが整備されている荒川流域とは異なり、隅田川の方は街中を流れていきます。11時25分。

地図で見るとこんな感じ:現在の荒川は、頻繁に氾濫する隅田川の放水路として、太田道灌時代から少しずつ整備されてきたものです。先ほど「荒川から隅田川が分離する」と書きましたが、歴史的には「最初に隅田川ありき」だったわけです。

すぐに川岸を歩けなくなる:現在、工事中で、大きく迂回することになります。隅田川は全流域にチョコチョコと「迂回しないとダメな場所」があるのが特色。

街工場地帯を歩く:この辺りは昭和テイストの残る工場街です。日本の高度経済を支えたのは隅田川流域だったのですよ!

新神谷橋:環七が隅田川を横切る橋です。恐らく「隅田川に架かる最初の橋」なんじゃないですかねぇ。実はこの手前のコンビニで優雅にパンなぞ食べてきました♪ 現在11時55分。

素敵な表情のお地蔵様:ここでも今回の長距離散歩の無事踏破を祈願しました。

再び川岸を歩けそう:ここからしばらくは隅田川を眺めながら歩けそうです。

新田橋:こういう風景を眺めながら歩いていると、「川岸を歩いているなぁ」という気分にしてくれます。少し曇り空ですが、風が心地よく、上々の散歩日和です。

新豊橋:やはり「アーチ」があると「橋の味わい」が増しますねぇ。先週以来、右ひざが若干痛いのですが、まだまだ元気です。現在12時16分。

川岸が歩けなくなり公園を通り抜けて一般道へ:どうやらこの公園自体が夕方以降は通り抜けできないようです。てことは、夕方だったら結構上流まで引き返せないと抜け出せなかったということでしょうか。

再び川岸へと戻る:川岸へと戻れる道を発見するとホッとします。なんて言っても今回の目的は「隅田川を歩く」ですからねぇ。

豊島橋:川と首都高とアーチ橋とのコラボ。カッコイイです! 12時47分。

荒川遊園地:こういランドマークが出てくると、自分が今どのあたりを歩いているのかが解ります。荒川遊園地へは王子駅からほぼ東に進む都電が通っているので、緯度的には王子とほぼ同じぐらいなのでしょうか? てことは赤羽から二駅分しか進んでいないことになります。先が思いやられるなぁ。13時14分。

小台橋:色彩が豊かなのも隅田川の橋の特徴。本日お初の緑色の橋。ここから橋を渡り、川の右岸を歩くことにしました。13時27分。

尾久橋:この辺りはランニングコースにも良い感じです。痛風が完治したらいずれ「ランニング踏破」もやってみたいです♪ 13時46分。

川岸が歩けなくなり尾久橋から一般道へ降りる:橋から降りた場所に、良い色合いの猫たちを発見。一説には「東京で一日に生まれる猫の数は、全世界のライオンの数よりも多い」とのこと。まさに猫こそ「百獣の王」です。

再び川岸へと入れる道を発見:やっぱり川岸への道を見つけるとホッとします。

尾竹橋:再びランナーが目立つ整備された道になってきました。橋の姿も実に美しい。現在14時21分。

堤防で川が見えない道になる:堤防の高さが「本気を出した時の隅田川の恐ろしさ」をよく表しているのかもしれません。こういう閉鎖感のある道も嫌いではありません♪

羽ばたく鳥は美しい:羽の感じが実に良いですねぇ。猫といい鳥といい、都会にだって「人間以外の動物」はいるんだなぁとしみじみと想ったのは、結構、疲労が溜まってきたせいかも。

また川岸を歩けなくなる:ここから住宅街を歩くことになります。コンビニを見つけたので一休みしました。

再び川岸に戻る:迂回して河川に戻り振り向けば京成本線が見えました。ボクは鉄オタではありませんが鉄橋を走る電車の姿には「ロマン」を感じずにはいられませんねぇ。

千住大橋:ようやく千住大橋に到着。以前この橋の両サイドを歩いた記事を掲載しています。ボク的には「宿場街と工場街とを結ぶ橋」という感じですかねぇ。15時07分。

常磐線の鉄橋:再び一般道を迂回。路地で見かける鉄橋というのも「ロマン度合」が高いです♪

再び川岸の道へでる:この辺りも実に整備された道になっていてランナーの姿がチラホラと目立ちます。なんとなく小雨が降ってきた感じ・・。

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3.鐘ヶ淵の大きなカーブ

千住汐入大橋:このあたりで隅田川が大きく右旋回していきます。時刻は15時36分、明るいうちに果たして終点まで行けるのか、ちょっと不安になってきた頃。

鐘ヶ淵のヘアピンカーブ:以前掲載した「毘沙門天に退治された大狸」の伝説が残る多門寺はこの辺りです。この辺りには「夕顔姫の伝説」などもあり、今度、重点的に探索してみたいと思います。

汐入公園:広々とした公園が広がり、この辺りの生活環境はかなり良さそう。

水神大橋:名前の由来が気になり調べてみたら、かつてここから100メートルほど下流に「水神の渡し」という渡し舟の航路があったことからの命名らしいですが、もともと「隅田川=水神を祀っていた」という風習があり、近辺の俗称が「水神」だったなどの逸話も出てきました。ここでいう「水神」って「河童」のことかなぁ、なんて思うのですが、どうなんでしょう? 15時53分。

再び道が無くなりそう:と思ったのですが、すぐ脇に瑞光橋があり、川岸から離れずに歩き続けられました。

瑞光橋:隅田川からつながる池をまたぐ形の橋です。この辺りは「瑞光橋公園」という緑地になっていました。もうすぐ次の目的地の「白鬚橋」です。

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4.白鬚橋から永代橋まで

白鬚橋:白色の実に優雅な橋です。以前掲載した記事で「山谷と玉ノ井とをつなぐ橋」として紹介しましたが、両岸には実に味わいのある街が、今でも残っています。この橋を超えるとまたしばらく一般道を歩くことになります。16時16分。

再び川岸に戻る:ここも堤防に囲まれた閉鎖空間です。川が見えるまでジッと絶えて歩くしかないです。

ようやく川が見えてくる:隅田川には屋形船が良く似合います♪

あと8キロ:岩淵水門から河口までは23.5キロメートルなので、15.5キロを歩いたことになります。実際はかなり迂回していますので20キロ以上は歩いた感じですかねぇ。痛風で右ひざが若干痛いですが、歩き続けるには問題なさそうです。しかし、日没までにたどり着けるかどうかは大いに疑問。

桜橋:両脇が二股に分かれている、上から見ると「X」形態の橋。桜橋というのだから「桜色」に塗って欲しかった感はありますが・・。現在16時40分。

言問橋:この辺りの橋の名称は「粋」と表現するんでしょうかねぇ、実に江戸っぽいです。名前の由来は在原業平の詠んだ「名にし負はばいざこと問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」から来ているらしいです。16時50分。

すみだリバーウォーク:今度は今っぽい名称の橋です。新旧混在しているのもこの辺り土地の魅力ですねぇ。

吾妻橋:浅草のシンボルですよね、東京地区の最も歴史ある観光地の一つでしょう。コロナの影響で「神谷バー」は休館中でした。そろそろ日が陰ってきた感じ。17時03分。

駒形橋:名前の由来は橋の西側にある「浅草寺」の「駒形堂」に由来するらしいです。ボクら世代で「駒形」といえば、杉良太郎氏が「流し目全開」の頃のヒット作「新五捕物帳」を連想せずにはいられません。あとドジョウ料理の「駒形どぜう」かな。

厩橋:良い名前の橋が続きます。この辺りは意識して橋の色彩を変えてきていてこの橋は緑色をしています。現在17時37分。

蔵前橋:米蔵が並んでいたことから名付けられた「蔵前」。橋の色は「稲穂の色」を模しているらしいです。以前「おもちゃ問屋と相撲部屋街とをつなぐ橋」として紹介させていただきました。17時45分。

NTT蔵前専用橋:蔵前橋のすぐ下流にある橋。日本で初めての「通信線の専用橋」で「水道橋」も兼ねているそうです。企業名が付けられた橋ってなんか凄い。

総武線の鉄橋:手前右に見える水門は恐らく「暗渠の出口」なのか? 地図で見てもよく解らないですが、これは別途探索してみたい。

両国橋を目の前にして川岸が無くなった:神田川が隅田川に流れ込むため川岸の道が無くなってしまいました。この辺りの神田川流域がいわゆる「柳橋」で、聞きかじりの情報だと「上品な芸者さんがいる街」だったそうです♪

柳橋:川岸から一般道に上がりぐるっと迂回するとここに出ます。橋の下には屋形船乗り場があり、いまもかなり粋な街みたいです。

両国橋:柳橋を超えてグルっと回ってようやく両国橋。現在18時09分、こりゃあ日のあるうちにゴールに行くのは無理だなぁ、と思い始めた頃です・・。

新大橋:松尾芭蕉の庵はこの近く(橋の東側)にあったようです。かなりモダンな橋。時刻は18時29分。

清洲橋:世界最美の橋と呼ばれたドイツのケルン市にあったヒンデンブルク橋をモデルにした、恐らく東京で最も美しい橋。「玄冶店と深川とをつなぐ橋」として紹介する記事を掲載しています。

隅田川大橋:辺りはかなり暗くなってきました。痛風は「発作」という程ではないですが、歩く速度をかなりゆっくりにしていかないとキツイ感じ。でも、リタイアするほどではないな。

永代橋に着いた:と思ったら川岸が日本橋川によって分断されていました。ここからまた迂回。

豊海橋:日本橋川を超える橋。これを超えると永代橋に到着。あたりはかなり暗くなり、時刻は19時14分。

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5.勝どき橋までのラストスパート

中央大橋が見える:川面に映るビルの明かりと照らされた橋のワイヤーが実にオサレ! 辺りはすっかり暗くなってきましたがここからの風景はまるで「ブレードランナー」のようで、凄く良い感じ。足は痛いけど気分は上々。19時21分。

南高橋:亀島川によって隅田川が分断され、また迂回して歩くことになります。この橋もなかなか良い感じ。この辺りは前回「赤穂浪士の道を歩く」ときに歩いた場所です。

佃大橋:この辺りの風景はもう最高! 足の調子が良くなかったせいでこの時間まで歩き続けることになったのが逆にラッキー。時刻は19時42分。

勝どき橋に到着:ついに到着。この橋こそ「隅田川最後の橋だぁ」と、この時は思っていたのですが・・。20時02分。

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6.なんと更に橋があった!

勝どき橋を渡ると更に下流に橋が!:あれ、隅田川最下流の橋は「勝どき橋」じゃなかったのか? と思って目をこすっても確かに見える謎の橋。もしかして「痛風による幻覚」なのか? 勝どき橋を渡り隅田川の東岸を歩いてみることに。

築地大橋という橋らしい:調べてみると、2018年11月4日にできたばかりの橋らしい。

築地大橋を渡る:さすが出来立て、とても奇麗でかつ舗道も広い。ここから下流はもう東京湾だ。現在20時19分。

築地大橋からの眺め:なんかブルジョワ風味の空間が続いている感じ。「ボクには到底手の届かない何か」の象徴のような空間が漂っていました。ちょっとセンチメンタルに・・。

更に道は続く:橋を渡り切っても、新大橋通りまではこんな感じの道が続きます。調べてみると「環二通り」というらしいです。環状二号線という意味かな? 環状一号って「内堀通り」のことかと思っていたけど、この道が「内堀通りの次の外側の環状線」になるのか? もう頭の中の地図が混乱してきた。

新大橋通に出る:なんか「ついに帰ってきた」感じ。沖田艦長的に「何もかもかも皆、懐かしい」とつぶやいてみました♪

築地市場駅:赤羽駅を出たのが10時26分、そして現在20時44分。10時間18分間もかかる超散歩でした!

まとめ

「痛風が治ったかどうかを確認する散歩」と言うことでしたが、今回は最初から右ひざが痛くて、「治っていない」という大前提でのチャレンジでした。

しかし、なんとか歩ききれたので、「痛風は治ってはいないけど、まあ、なんとかなるじゃん」というのが、今回の結論ですかねぇ。

痛風はじっくり治していきたいと思いますが、完治しなくても「無理のない範囲で」歩き続けてはいきたいと思います♪